2016年6月20日 1-11

ホンダが強さを見せつけていったSUPER GTのNSXとHSV-010

全日本GT選手権は、2005年からSUPER GTに変わります。
国内最高峰の自動車レースとしての位置づけが明確となり、各メーカーがしのぎを削って戦う場ができたといえるでしょう。
海外からも注目されるレースとなって行きますが、それも世界でも例のないGT500とGT300の混走にあるからです。

中身はフォーミュラなSUPER GT

SUPER GTは、ツーリングカーレースであり、2クラスが同時に走るレースになっています。
その中で、GT500クラスは、ツーリングカーといいつつも、市販車を改造するものではなく、カーボンモノコックを共通構造として持っている羊の皮をかぶった狼になっているのです。
市販車風の外観ではありますが、中身は完全にレース専用車両となっています。
そのため、ある意味でF1以上のレース展開を見せるようになってきているともいえるでしょう。
実際に搭載されているエンジンは、当初は3.4リッターV8NAを摘んだりしたこともありましたが、現在はスーパーフォーミュラと同一の2.0リッター直4ターボになりました。

量産されることのなかったHSV-010

ホンダはSUPER GTにNSXを投入していました。
ところが、圧倒的な性能を誇っていましたがNSXは生産中止となり、販売戦略的にも意味がなくなって行くことから、開発していたHSV-010を投入します。
実際に量産されることもなかったスポーツカーで、アキュラのフラグシップモデルにするために作られた車だったのです。
外観だけ作るとしても、市販車の販売戦略をあまり考えないホンダらしい選択となったともいえるでしょう。

こうした試作車両ともいえるHSV-010の名前を使った背景には、当時のエンジンである3.4リッターがホンダ製のHR10Eがベースだったこともありました。
つまり、市販車としての販売戦略というより、サプライヤーとしての位置をとったともいえるでしょう。

特徴的な性能を持っていたHSV-010

HSV-010で面白かったのは、2011年から行った、他にあまり例のないサイドラジエーターの採用でしょう。
本来は風の当たりやすい前面に持ってくるほうが効率的ですが、車の重心を中心に持ってくることで、コーナーリング性能の向上を狙ったレイアウトになったのです。
実際には、サイドバイサイドになり、ぶつかることも多いSUPER GTであったこともあり、エアロダイナミクスを向上させることで2013年にはフロントにもどっています。
2010年には、ランキングトップとなりましたが、NSXの開発が再開し販売される見込みが出たことからも、2014年からはNSXにスイッチしていくのです。