2016年5月24日 1-3

F1初優勝を飾る!ホンダの技術が導いたRA272という結論

RA271は、あっという間に作り上げただけではなく、ホンダという自動車メーカーの能力の高さを世界に知らしめたマシーンでした。
しかし、性能という部分では、世界と戦うのには力不足だったことは確かなのです。
そこで、さらに改良を重ね優勝できるだけの力を持たすことを義務付けられたのがRA272だったといえるでしょう。

軽量化によってもたらされた勝利

1965年に登場したF1マシーンが、RA272です。
RA271をベースに開発が進んでいくのは、エンジン規定が1500ccから変更になることがわかっていたため、新設計になりませんでした。
それでも、もともと超高回転型のハイパワーユニットを持っていたことから、軽量化が進むだけで驚くほどの速度を手に入れることができるようになって行くのです。

そして、バランスがしっかり取れるようになって行き、最終戦のメキシコGPで全周回トップという形で初優勝を飾ります。
この勝利は、初参戦となったグッドイヤーにも記念すべき1勝となったのです。

記念すべきRA272は、11号車と12号車ともにホンダコレクションホールで見ることができます。
それも動態保存されているため、イベントなどで走る姿を目にできるのです。

軽量化と加工技術

RA272が勝つことができた背景には、軽量化が重要なカギになったことは間違いありません。
もともと鉄板しか使うことができなかったRA271をジュラルミンにすることにより、かなりの軽量化が実現できたのです。
その一方で、高強度を発揮させるために加熱処理したジュラルミンが加工できるような技術はなく、強度を犠牲にしても熱処理せずに使っていたりもします。
薄く加工した高張力鋼板も使用していましたが、こちらも加工技術が追い付かない時代でもあり、RA272は完全に完成されたマシーンでもなかったのです。
それでも、のちの車にどんどんとフィードバックされていくことになります。

試行錯誤の時代

このころのレーシングマシーンは、試行錯誤していた時代であり、突き詰めた結果、どんなことが待っているのか、想像もすることができなかったのです。
F1としても、さまざまな車が生まれてきている時代で、空力に対する考え方もまとまっていませんでした。
グランドエフェクトも発見されておらず、とにかく空気抵抗の低減を目指していっていたのです。
軽量化を目指していくことが、RA272でも命題とされていましたが、のちにパワーの増大が進むと、ホイールスピンを繰り返すようになり、ダウンフォースということを考えていくことになります。
それが、この当時代表的であった、RA272も採用していた葉巻型を衰退させ、ウイングを搭載したマシーンが増えていくことになるのです。